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FACTFULNESS [book]

61G6sKES3eL._AC_UL320_.jpg<ハンス・ロスリング>


面白いし、凄く勉強になった。

なんとなく世界は(地球は)まずいことになってるんじゃないかという感じがしてたが、実はそうでもないと教えてくれる。

メディア(ジャーナリスト)は良い事は伝えず、悪い事、特にショッキング的なことばかりニュースにするので、つい世の中はどんどん悪くなっているように感じるが、数字を確認するとそうではないことがわかる。

もちろん悪いところもあるが、良い方向に向かっているのだと。

今でも貧困はあるが、間違いなくその数は減っている。

人口は増え続けると危惧していたが、そうではない・・・

自分だけではなく、世界中の知識人が誤った認識をしているというのはちょっと驚きである。

今の世の中、全体としては間違いなく良くなっているだが、皆その事実を認識していないのだ。


本論ではないが、一番印象に残ったのは、アフリカ連合委員会のノーサザーナ・ドラミニ・ズマ委員長の発言だ。

著者がアフリカで行った講演になんと「よかったがビジョンがない」と感想を述べる。

著者は「20年もせずにアフリカから極度の貧困が無くなる」と発言したのにだ。

ネタばれになるので詳細は書かないが、アフリカの女性リーダーの知性と将来への強い意志を感じた。

もう一つ、このことわざは気に入った。

 「子供にトンカチを持たせると、すべてがくぎに見えてくる」

メディアや目の前の事象に振り回されず、事実をとらえることの重要さやその視点を教えてくれる貴重な本だ。

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