21世紀の戦争と平和: 徴兵制はなぜ再び必要とされているのか [book]
これは読みごたえがあった。
徴兵制をとることで戦争が「我が事」となり、戦争回避の可能性が高まると。
考えたことのない発想だが、非常に興味深く納得させられるものがあった。
そもそも、今の時代の戦争は誰が起こすのか?
なんとなくイメージでは軍部の暴走みたいなものがあるが、本書にあるように確かに戦争の当事者となる軍は戦争を望んでいないと言われると、なるほどと思う。
もちろん内乱など戦争にもいろいろあるわけだが・・
徴兵制をとる韓国が何故近年の北朝鮮の攻撃に対して本格的な反撃をしなかったのか、確かに不思議であるがそこには当事者としてのリスク回避があるのではというわれるとなるほどなと思う。
徴兵制をとる韓国やイスラエル、スイス、スウェーデン、そしてまた今向かおうとしているフランスなど、各国の事情もよく調べられている。
また、個人的には韓国やイスラエルの事など、何にも知らなかったなと改めて思わされた。
参考文献の記載も丁寧で、そのボリュームに驚く。
「戦争を知らないものが何を徴兵制など・・」と言う意見もネットで見るが、明らかに本書を読んでいない浅はかな意見と思う。
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